おっさんのノープランNZ旅行記 4日目 其の弐
ワイヘキ島に着いて歩き出したのが前回まで。
ワイナリーを目指してひたすら歩く。とても良い天気で暑いくらい。
ワイナリーまではフェリーポートから10kmくらい、時間にして2時間ほど。
バックパックの重さは10キロちょい。暑いから結構しんどい。
歩いているときにふと右手を見ると、海岸のような感じの風景が。
なんとなく惹かれるようにそちらに向かっていった。
そこは人が数人しかいない、とても綺麗な海岸だった。
海を眺めながらしばらく休もうと思って座っていると、犬連れのおばあちゃんが話しかけてきた。
犬が近づいてきたのが先だったかな、まぁどっちでもいっか。
めちゃ懐いてくるワンコが可愛くて撫でていたら話しかけてきた気がする。
ワンコは13歳らしく、それなりな年齢。もう1匹のワンコは子供ではなくて姪っ子か甥っ子だと言っていた。
「昨日までは雨だったから、今日は天気が良くてラッキーね」
みたいなことを言っていたと思う。
「リゾート地に行かなくても、ここで十分」
みたいなことも言っていた気がする。
いずれにしても、おばあちゃんはゆっくり話すから、僕でもそれなりに何を言っているのか分かった。
たわいもない話をしてから、おばぁちゃんは去って行った。
とても心地よい時間だった。
「この出会いを作ってくれるためにフェリーに乗るのに時間がかかったんだ」
と思うと、なんとも言えない気持ちになった。
そして、フェリーのチケットを買う時に感じた自分の英語のダメさ加減も、割とどうでも良いと思えた。
当時の日記にはこう記していた。
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コテンラジオでも物事の良し悪し、ジャッジをする必要は無い、できないと言っている。
本当にその通りだと思った。
フェリー待ちの時間が長くなったことだけを見ると残念なネガティブな感じかもしれない。
けど遅れたから素敵な出会いがあったわけで。
だから、遅れたことは唯だ遅れた、それだけなんだ。
なんかスッと落ちた。
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其の参につづく